結論忘却曲線は、ドイツの心理学者エビングハウスが1885年に発表した、時間がたつほど覚え直しに手間がかかるようになることを示した曲線です。復習は、一度に何回もくり返すより、日をあけて解き直すほうが記憶に残りやすいとされています。
「20分後に42%を忘れる」と紹介されることがありますが、エビングハウスが測ったのは忘れた割合ではありません。一度覚えたものを覚え直すとき、最初より何%手間が減ったか(節約率)です。この記事では、忘却曲線の正しい読み方と、過去問を解き直すタイミングの決め方をまとめます。過去問の解き方は国家試験の過去問の解き方をどうぞ。
エビングハウスの忘却曲線(節約率)
| 覚えてからの時間 | 節約率(覚え直しの手間が最初より減った割合) |
|---|---|
| 20分後 | 58% |
| 1時間後 | 44% |
| 約9時間後 | 36% |
| 1日後 | 34% |
| 2日後 | 28% |
| 6日後 | 25% |
| 31日後 | 21% |
エビングハウスは、意味のない音のつづりを自分で覚え、時間をおいて覚え直すのにかかった時間を測りました。最初の数時間で節約率が大きく下がり、その後はゆっくり下がります。これはエビングハウス自身が無意味つづりを覚えた実験の結果で、国家試験の知識について誰でも同じ割合になるという意味ではありません。
過去問を解き直すタイミングの決め方

日をあけて間隔を広げながら解き直す方法は、分散学習や間隔反復と呼ばれます。学習法の研究をまとめた論文(Dunloskyら、2013年)では、問題を解いて思い出す練習と、間隔をあけた学習が、効果の高い方法に挙げられています。
| 結果 | 次に解き直す時期 |
|---|---|
| 不正解 | いちばん早く |
| 正解・自信なし | 早めに |
| 正解・微妙 | 間をあけて |
| 正解・自信あり | 長く間をあけて |
解き直すたびに間隔を広げる
解き直して正解できたら、次はもっと間をあけます。間違えたら、また短い間隔に戻します。こうすると、身についた設問に使う時間が減り、わかっていない設問に時間を回せます。
アプリで復習のタイミングを決める
みんメディは、正誤と自信度(自信あり・微妙・自信なし)から、次にその設問を出す日を計算します。計算にはFSRSという、間隔反復の日程を決める方式を使っています。「自信なし」で正解した設問はまぐれの正解として扱い、早めにまた出します。何周解くかは過去問は何年分・何周解くかで説明しています。
よくある質問
Q1. 忘却曲線では1日で何%忘れますか
エビングハウスの実験は忘れた割合ではなく、覚え直しの手間の節約率を測ったものです。1日後の節約率は約34%でした。
Q2. 復習は何日後にすればいいですか
決まった日数はありません。間違えた設問ほど早く、正解できた設問ほど間をあけて解き直し、正解するたびに間隔を広げます。
Q3. その日のうちに何回も解き直すのは意味がありますか
その場で覚えた直後は正解しやすいため、わかったと思い込みやすくなります。日をあけて解き直すと、本当に覚えているかを確かめられます。
まとめ
- 忘却曲線は、覚え直しの手間の節約率(20分後58%・1日後34%・31日後21%)を示した曲線
- 復習は、一度に何回もくり返すより、日をあけて解き直す
- 間違えた設問と自信のない正解ほど早く、正解するたびに間隔を広げる
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